途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

バケモノ

コロナ禍以降、もともと淡白だった毎日がより一層薄味になり、もしかしたら感情も振れ幅が少なくなっていたのかも知れない。

というのも、先日、私は最近になく落ち込んだ。きっかけは、職場での出来事。自分のネガティブさについては、重々承知していたつもりだったが、ひとつひとつをここに書くことが憚られるほどに全てが嫌になってしまったのだった。このままではもう、とますます深くなる暗闇の中で、じりじりとした時間を過ごした。ネガティブが振り切れていた。

その後、思ったよりも早く問題が表面化したことで、事態が急変。皆が疑心暗鬼になっていく中で、ささやかながら話し合いの場が設けられ、誤解から憶測が生まれた経過が何となく浮き彫りになった。そもそもの種を蒔いた人は、外部の人だ。事実が見えていないのにも関わらず、いらぬ世話をやき、掻き回した。そんな状況がうっすら透けて見えてきたが、なんせそれぞれに立場があるから、果たしてどれだけの人がそのことに気づいたかはわからない。わかったところで、どうしようもないし。とりあえずの対策をたてて、週明けを待つことになった。

憶測が憶測を呼ぶという状況が、人のこころに与える影響は本当におそろしい。想像することは大事だが、それが憶測というものを経て、制御不能のバケモノを生んでしまうことがある。通常であれば、こんなことで全てが台無しになるなんてことはない、どうにかなる、と思えても、いざバケモノに睨まれてしまうと、パニック(今回においては、パニックというより、底なし沼に落ちていく感覚だったが)に陥ってしまうのだ。

今回は、どうにか気持ちを立て直せたことに安堵している。精神面、強くなりたい。