途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

私を包んでくれるもの

昔から服が好きだ。思い返せば、12歳あたりから、自由になるお金はほとんど洋服に使ってきた。編み物にしてもそうだ。編むのは小物ではなくウェアばかり。

若かった頃は、今よりもたくさんの洋服を買って、たくさん手放した。自分の領域が分からないことから、そもそも似合ってなかったり、飽きてしまったりといったことが多発。服に自分を合わせようとたくさん無理をした。

今は、気に入ったものを長く着るようになった。昔のような七変化的なテイストの横断からは足を洗い、自分らしいものを選べるようになった。長く愛用するには、着心地の良さは何より大切だ。

嫌なことがあって、下を向いたときに大好きな服が目に入ると、少し、頑張ろうと思える。生地をきゅっと握れば、手触りのよさに毛羽立ったこころが、少し、落ち着く。膝のあたりにわずかに残った皺。今日もそんなことがあったんだ。