途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴールデンな出来事

5時半。筋肉痛の続く足をずるずる引きずって起きる。 テレビをつけると、映し出されたのは、いつものニュースではなく、美しい滝。世は黄金週間。語り手の男性たちが何やら楽しげにお喋りしている。 朝食をとっているあいだにニュースが始まる。ローマは土日…

月がとっても綺麗ですね

山田詠美『血も涙もある』読了。 有名料理研究家であり師匠でもある沢口喜久江とその夫・太郎のあいだにするりと入り込んだ助手の桃子。「私の趣味は人の夫を寝盗ることです」という書き出しから始まり、lover, husband, wifeの3つの視点を順繰り3周、people…

山を登る

運動嫌いの私にとっての一大イベントの日。この日のために、コンディションを整えるでもなく、ただただ頭の片隅で重々しくカウントダウンしてきた。 うちから平地をひと駅分相当歩いたところに立ちはだかる山。その中腹に、中くらいの人の通う学校がある。ぜ…

慌てる

週明け2日目。まだ調子が上がらない。 今朝は、家の前の通りを渡ったあとに、マスクをしていないことに気づいた。1年前ならまだしも、最近めっきりなくなっていた痛恨のミス。ふりだしに戻る。 前の職場で仲良くさせてもらっていた人から連絡が来る。最後に…

深海

ぼんやりと不調。本を手にしては置き、編み針を手にしては置き。何をする気にもなれず、そんな自分が不甲斐なく、気持ちまでずぶずぶと深いところまで沈んでいく。 洗濯と食事の支度以外は、ほぼほぼベッドでオブジェのようにじいっとして過ごす。何かから隠…

もやもやに効くチョコレート

今朝も、変わらずラスト2分欠けた朝ドラ。今までとちょっと違うのは、支度が済んだらソファに座って視聴する気になったこと。 出発時間が迫り、電源オフ態勢に入ったあたりで、元夫婦の思い出シーンのオンパレードが始まる。現在のふたりもやるせなければ、…

朝からうわの空

胸が痛い。 毎朝、テレビを時計がわりに、きっかり8時13分に家を出る。その時、画面に映し出されているのは朝ドラ。どたばたと支度をしながらのチラ見程度なので、新喜劇の話なんだな、というぐらいのことしか知らない。毎話残すところ2分のところで、情け容…

夏日

今日のお昼は、アンデルセンの季節のフーガス。両手の平を並べてめいっぱい開いたぐらいのご立派なサイズ。オリーブ、ツナ、チーズに鷹の爪がたっぷりのっている。ワインと一緒にいただいて、すっかりご機嫌。 中くらいの人のチープカシオの電池交換を自力で…

へこたれない

最近になって、新型コロナの都道府県別新規感染者数をスマホでチェックするようになった。しばらく遠のいていた日課が戻ってきてしまったのだ。 このコロナという病は、本当にいやらしい角度から人間を狙い撃ちするよなぁ、と忌々しく思う。寄せては返す波の…

ぴりり

お昼は、くにまつの汁なし坦坦麺2辛。紙エプロンをビシッとつけて、無言でいただく。心地よく痺れる程度の辛さにうっとりしながら、ひとくち、もうひとくち、と箸がすすむ、すすむ。 職場まで戻り、イートインスペースでミルクティーをちびちび飲んで、いさ…

まあるくいくよ

サマーニットが完成。 今回は、ペルー産のタンギスという綿糸を使用。太めの輪針でザクザク編めた上に、袖つけのない編み図だったので、あらもう仕上がり?といった具合の幕引き。 今回、苦労したと言えるポイントは、以下のふたつ。 玉によって、やたら継ぎ…

ぐう

お昼に、インスタントのとんこつ焼きラーメンを食べる。嘘ビール(発泡酒)とともに、週末バンザイコース。 そばで焼きそばを食べていた中くらいの人に、「くさい」と言われ、食べ終わるや否やファブリーズの刑に処される。 ファブリーズ ナチュリス 消臭ス…

私の心と春の空

予報通り、夕方から雨。 どうせ夜まで降りはしないだろうと、根拠なしかつ神通力レベルの自信に満ち溢れつつ職場を出た途端、ぽつぽつとアスファルトに水玉模様が現れる。 一転、台風級の臆病風に吹かれ、コンビニにてビニール傘を購入。若い子ならまだしも…

ファンタジックで、もの忘れ著しい、ラスボス

漂白剤の詰め替え用パックを開けたら、それはそれは立派なシャボン玉が3つ、ふわーっと飛び出した。ファンタジックな朝。 恐ろしいことに気づく。去年のゴールデンウィークの記憶がない。雨井さんと一緒に過ごしたのか、はたまた中くらいの人と二人きりで過…

めくるめく極彩色の世界

原田マハ『#9(ナンバーナイン)』読了。 原田マハさん。以前から気になっていた作家さんではあったが、果たして自分が美術がらみの小説を読み進めることができるかどうか甚だ疑問で、今回ようやく初チャレンジに至る。実際に目にしてもなかなか理解するとこ…

おめでとうの日

中くらいの人の誕生日。 誕生日だから塾の予定を入れなかった、と微妙に子どもらしい可愛いことを言う中くらいの人の帰宅を待つ。 ステーキを焼いて、カリカリのポテト、アボカドの前菜的なものなんかとともに慎ましやかに祝う。ケーキは、すでに週末に食べ…

午後から雨の予報

先週金曜日のどんよりした出来事を思い出し、仕事行きたくない病の月曜日。週末を雨井さんと過ごしたことで棚に上げていた負の感情が、ぼたりぼたりとこぼれ落ちてくる。 支度は順調に進んだものの、からだもこころもストライキを起こす。出発までの15分ほど…

大混雑

早朝、雨井さんが帰っていく。 そのまま身支度を整え、洗濯やらを片づける。中くらいの人のマイナンバーカード交付手続きのため区役所へ。日曜開庁日、ひっそりと勝手口のようなところから入るのかと思っていたけど、到着してみてびっくり。たくさんの人でご…

Sachertorte feat. Spoon

中くらいの人が、数日後に誕生日を迎える。 せっかくなら雨井さんがいる間にお祝いをしようということになり、ケーキを買いに行く。 それぞれ好きなものをピースで買うか、ロールケーキ一本買いになるかと想定していたが、ショーケースの隅に鎮座するザッハ…

大通りの向こう側へ

同期とランチ。 今までは、職場から最寄りの中華一筋だったのだけれど、景気良くぱぁぁっと飛び出そうよ、と大通りの向こう側へ。 お目当ての和食のお店にたどり着いたところ、すでにお店の外まで行列が。そこで、同期(おっとり系)が驚きのひとこと。「こ…

家族経営ではない、はず

職場には、多数のお山の大将が存在する。 ひとりひとりは普段は気のいい人でも、大将同士の意思の疎通は極めて困難。こと縄張り問題に関しては、一触即発とはいかないまでも、明らかにおかしな空気が充満し、遅かれ早かれ、私を含むその他大勢は戦国時代の幕…

気の向くままに

週半ばの休日はオアシス。 中くらいの人のお弁当を朝一番で作ってしまえば、あとは気の向くまま。 サマーニットの後ろ身ごろを編みあげ、前身ごろに取り掛かる。今回、はじめて挑戦することになった一目ゴム編みの作り目も、なんとなく出来るようになった。…

休日前が一番たのしい

新年度、最初の一週間がはじまる。 大なり小なり変化のあるなかで動き出した日々。同期と時折交わす会話でお互い安否確認する。話ついでに、私の髪が段々短くなっていることを指摘される。そう。だって、スカッとしたいんだもの。 明日はお休み。先週編み始…

自堕落生活、終わる

雨井さんの元から中くらいの人が帰ってくる。雨井さんのお下がりのコートとシャツを着て高速バスから降り立った中くらいの人。一瞬、自分が誰を待っていたのか分からなくなる。若い頃の雨井さんが重なる。 あとから聞いた話では、髪も雨井さんにセットしても…

年代

新しく転居されてきた方が挨拶にお見えになる。 突然のインターホンにびくつきながら、ほぼほぼ寝起きそのままの姿で、とりあえずマスクを着用して応対。私の両親より幾分かお若めかな、といった年代の品の良さそうなご夫婦だった。最上階に入居されるご夫婦…

信じることの危うさ

堂場瞬一『雪虫』読了。 「仏の鳴沢」の祖父、「捜一の鬼」の父に続き、刑事という職についた鳴沢了。誰からも尊敬されていたはずの祖父、天職だと信じて疑わなかった刑事職-今まで信じていたものが、新興宗教の元教祖が殺害された事件をきっかけに崩れてゆ…