途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

緑とナン

いつになく緑緑した冬を過ごしている。

休眠に入るはずの植物たちが、そこにもここにも葉を落とさずに点在しているのだ。ブーゲンビリアは、(花は落ちたものの)ひっそりと、だが着実に葉を増やしている。アデニア・グラウカは3株のうち1株が、オペルクリカリア・パキプスに至っては3株(1つは親株、あとの2つはパワータンクを根挿ししたもの)すべてが葉のついた状態で冬を越そうとしているようだ。パキポディウムグラキリスやサキュレンタム、ユーフォルビア・ギラウミニアナ、アデニウム・ドーセットホーンなんかも一時は落葉するかに見えたが、そこそこ葉を残したままの状態だ。ペトペンチア・ナタレンシスとプセウド・ボンバックスに関してはすくすくと成長している様子も見受けられる。本来ならつるっぱげの珍奇な植物とともに過ごす季節。緑まみれなのはありがたいが、春にちゃんと元気に動き出すかどうかが心配なところ。

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最近の出来事。

「カレーはあんまり」などと一風どころかニ風三風変わったことを言う中くらいの人と穏やかに過ごす術を見つけた。

以前、私はどうしてもスパイスカレーが食べたくて、手製のカレーとスーパーで買ってきたナンを食卓に出したことがあった。その時の反応は「まあ悪くないね」。ご飯よりはマシだけど、ということのようだった。つまり、このメニューを定番化するなとは言われなかったが、ウェルカムもされない感じ。モヤる。

そこで、この度、発想の転換を図り、ナンを自作してみた。中力粉などという素敵なものは無いので、薄力粉と強力粉を半々使った生地を魚焼きグリルで焼いてみたところ、すこぶる良い出来上がりだった。どうやらオーブンの熱で焼くより、直火で焼く方が良いらしい。お店で食べるナンのようには膨らまなかったが、香りも味も遜色なし。違いのわかる中くらいの人にもすっかり気に入ってもらえて、食べたい時にカレーが食べられるようになったのだった。

比較的シンプルなレシピではあるが、ナンを焼くだけで手いっぱい、台所いっぱいになるので、ここは潔く、カレーは美味しそうなレトルトを採用することにした。

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↑手前側の丸いのは、チーズナン。ちぎると、チーズがちゃんとびよーんとのびた。嬉しい。

新年明けました

古くからの慣習というのは、馬鹿にできないなあと身にしみた年明け。

年末に崩した体調を立て直し、好き勝手に食べて寝て、という塩梅で過ごしていたところ、8日になって胸やけからの吐き気に襲われた。七草粥の材料も準備していたが、7日は雨井さんが腕に縒りをかけて唐揚げその他もろもろを使ってくれたのだった。ならば翌日に、と日延べした矢先のことだった。粥すら炊けそうにない、と思うほどのむかむか具合ではあったが、その後塾に行く中くらいの人に何も食べさせないわけにはいかず、胃薬を飲んで台所に立った。胃薬とトイレ詣でのおかげで調子は良くなった。

時代は違えど、人間は同じようなことをやらかし続けている。世界の状況を見ても、自分のささやかな生活を見ても、そう思わずにはいられない。

 

↑薬関連の投稿が続くが、決してその手のブログではない。

 

初詣は、弟の住まいのご近所にひっそり佇む小さな神社で。大吉のおみくじと御神木のお守り札をいただいて帰った。引き当てた大吉にほくほくしていたら、「大吉は実はあまり良くないって聞く」などと末吉の雨井さんから水を差すようなことを言われた。それは、大吉を引き当てられなかった人が残念がっている場合にかける言葉だ。大吉を引いた人に言うことではない。密かにむかついたことをここでだけ、表明しておく。

 

こうして改めて綴ってみると、暴飲暴食で胸がむかつき、おみくじ問題でむかつき、なんともむかむかな新年。でも、こんなささいなむかつきで収めておけるとしたら、最高の年明けである。

おばの霍乱

常々、更年期だか老化だかのうすら調子悪い感じとともに過ごしているが、ここに来て正真正銘の不調に見舞われた。

「あれ?のどが痛いかも」と思ったのは一昨昨日の朝。そこから時間の経過とともに、見事にやられてしまったことを確信した次第である。しかも、家に必ずあると信じていた風邪薬がなかったため、ホット・トディを拵えてちびちびと飲み、20時ごろには布団に入った。薬は、おそらく(滅多に風邪をひかないため)使用期限が切れたものを潔く処分したのだろう。少々切れてたって構わないから残しておいてくれよ、いやいや処分したなら補充しておけよ、と自分を呪いつつ寝落ちした。3時ごろ目が覚め、相変わらず居座り続けているのどの痛みに絶望しつつ、ルミフェンを飲んで布団に戻った。

 

↑この薬、現時点で私が唯一安心して服用できる解熱鎮痛剤である。コロナのワクチンでやられた時もこれ。生理痛もこれ。効能に咽頭痛と明記してあることは今回初めて知った。使えるやつ。

 

おかげでのどの痛みは良くなったが、まるで蛇口が壊れたかのように鼻水が止まらなくなった。ちなみに、熱はない。

現在、風邪薬を購入して服用をはじめ、快方に向かっている。

 

と、ここまで綴ったが、今は別な不調を抱えている。

どうやら私は薬剤に対するアレルギーがあるようで、解熱鎮痛剤に関しては上記のルミフェンを使っている。ところが、だ。今回の風邪薬に関しては、具合が悪い状態だったのもあって、深く考えず適当に買ってしまったのだった。効果は抜群で、風邪症状は良くなったが、昨夜お風呂に入った時に、胸からお腹にかけてと腕の内側に発疹がでているのを確認した。そうか、そうなのか。風邪薬と念のためのどスプレーの使用を取りやめることに。

 

そんなこんなで、治りかけの風邪をどうしてやろうかとネットであれこれ調べているところ。

師走の緑たち

街中を歩けば、クリスマスツリーやら鏡餅を目にする。今年も気づけばそんな時期だ。

とりあえず、年賀状は刷っておいた。なんせ年季の入ったパソコンを使うので、毎年必ずと言っていいほどトラブルが発生。年々気乗りしない作業となっているため、早めにやっつけておいた。若い頃は、お正月の楽しみと言えば年賀状と紅白だったのに、人というのは、時代というのは、こうも変わるものなのかと少し寂しくなる。なかには「もう年賀状は出さない」と決めた友人もいるようだけれども、私には年賀状だけで繋がっている知り合いが多いので、なかなか踏み切れずにいる。じわりじわりと淘汰されて、現在はピーク時に比べると30枚ぐらいは減っている計算。

 

暖冬のせいか、12月も半ばに差し掛かるというのにまだまだ私の目を楽しませてくれている植物たち。

「もう落葉しちゃっているから」とお安くしていただいたペトペンチア・ナタレンシス。うちの環境に落ち着いたのか、するすると蔓を伸ばし、次々に新しい葉を展開している。葉の表と裏とで色が違うのが面白くて、いつまでも眺めていられる。塊根は、ぱりっと焼き上がったパンのよう。

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3年目に突入したエバーフレッシュは、ここ最近新芽とともに蕾をつけるようになった。最初はクッキー&クリーム味のキスチョコのかす(失礼)みたいだったのが、次第に金平糖のように変化し、最後はふわふわの綿毛っぽい花となる。何が良い方向に働いたのかわからないし、そういうお年頃(?)というだけかも知れないが、花を咲かせることに苦手意識がある私にとって、これはなかなかに嬉しい出来事である。ちなみに、写真の中に蕾が3つ写っている。わかりにくいけども。

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9月末に切り取ったオペルクリカリア・パキプスのパワータンクが芽吹いたのには心底驚いた。時期も時期だし、春頃動き出すかと思っていたら、なんとまあ。日当たり抜群で暖房器具を使わなくても20度以上あるわが家がお気に召されたか。出てきたからには、このまますくすくと育ってほしい。すくすくと。

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↑奥のは、センナ・メリディオナリス。エバーフレッシュと同じく、暗くなると葉を閉じる可愛いやつ。

 

迷いながらも剪定に踏み切った黒法師。しばらくただの棒だったが、思いのほか大渋滞している。大フィーバー。

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↑おまけ。切り落とした上の部分も揷し木した。こちらもうまく育ってくれたら嬉しい。

パクチー由来の奇跡の話

数日前、ふと、日記の様子が普段と違うことに気づいた。

この世界の片隅の片隅で、ひっそりかつ気ままに綴っている日記にやたら星が降った。これは、中くらいの人が塾の自習室に通いだしたこと(ただしテスト期間中限定だったようで、現在は終了)の次ぐらいに奇妙奇天烈な状況である。知らず知らずのうちに何かやばいキーワードでも散りばめてしまい、それが見ず知らずの方々を引っ掛けまくっているのではなかろうか、などとおばさん的妄想の限界に挑戦していたところ、原因が明らかになった。

私の日記が、はてなブログの「きょうのはてなブログ」というコーナー(?)に掲載されたようだ。私は、普段、スマホのアプリで自分の日記を書くことと購読中のブログを読むことしかしないため、そのような社交場があることを知らなかった。何はともあれ、いんちきキーワード使いのフィッシングおばさんになったわけではなかったようで、心底安心した。

そうして、パクチーが世界の片隅の片隅に新しい風穴をあけることだってあることを知ったのだった。

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贅沢な祭り

職場の人からパクチーをいただいた。この夏、我が家のベランダで栽培してみたものの、あまりの暑さにやられたか、ひょろひょろとしたのを数回収穫して終わってしまった残念ハーブである。「ちょっとしおれちゃってるかも知れない」と言われたが、しっかりした根までついた超一級品だった。これはもう下手に保存などにはしらず、フレッシュなパクチーにまみれにまみれてやろうではないかと闘志がわいてきた。

そんなわけで、トムヤムクンパクチーたっぷりのフォー、パクチーよだれ鶏を作り、昼に夜にとパクチー祭りを開催した。

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ちなみに、偏食の権化である中くらいの人には、特別メニュー「何の変哲もない焼きそば」を用意した。←写真は特に残していない。

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コリアンダーシードとオレンジピールを使用したホワイトベルグ。安くて美味しい。

 

調子に乗って、これまた職場でいただいたぎんなんにも手をつけた。

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翡翠のような美しさにうっとり。塩を振って食べた。気が大きくなり、ついでに全部殻を剥いておいてしまえと100個ほどもあるぎんなんと格闘することに。レンジで簡単にできる殻剥き方法とは言え、結構な労働となった。

泥のように午睡する祭りの後。

週明けは冷たい雨とともに

つい数日前まで半袖を着て家でごろごろしていたのが嘘のように空気が一変した。

とりあえず、パジャマを長袖長ズボンのものに変えた。そして、ちょうどシーツに掛ける敷きパッドを洗ったタイミングだったことで、中くらいの人と恒例の口論に突入してしまった。

私は、うちで使っている敷きパッドはリバーシブルだと思っていて、夏は冷感的なつるりとした面を上に、涼しくなってきたらタオル地の方を上にして使っている(冬にはまた別の暖かい敷きパッドを使う)。中くらいの人がいつまでもひんやり側で寝ているので「そろそろ裏返したら?」と声を掛けたのが大間違いだった。中くらいの人は、この敷きパッドはリバーシブルではないと主張。一旦口論になると、最低でも10分はかかる。最悪、朝が昼になり、昼は夕方になる。何を言っても駄目な堂々巡りにうんざりして、いっそ冬の敷きパッドを出すからそれを使うよう提案もしてみたが、どうにもこうにも論点はリバーシブルか否か、なのである。この問題については、パッケージを処分しているため、もはや正解はわからないのだ。次のシーズンは、新しい敷きパッドを買ってしまおうと心に誓う(でもたぶん忘れる)。

植物たちを室内に招き入れた。外で完全に落葉させてから取り込んだ方が春の花つきが良いと聞いて、タイミングについては随分悩んだが、株自体が寒さにやられてしまっては元も子もない。日当たりの良い窓際に出来るだけたくさんの子を置くべく、パズルのようにあーでもないこーでもないと取っ替え引っ替えして、どうにかみんな定位置を得た。直近に迎え入れたペトペンチア・ナタレンシスは、葉が残すところあと数枚。表は普通に緑色だが、裏側はきれいな紫色をしている。日当たりが良いと少々分かりづらいが、日の暮れた後などにその鮮やかさにはっとさせられることしばしば。完全に落葉してしまうまで、もう少し私の目を楽しませてくれそうだ。

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