途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

深く

激しく消耗する出来事があった。前々から気が重たくはあったもののどうにか滞りなく終わった、と思った瞬間に台無しになった。逃げ場がないということは本当にきつい。何もかも投げ出して、誰にも何も告げずに飛び出したい気持ちになった。けれども、そんなこと出来るわけがないことを理解している。悲しい。

 

午後、植物棚の前の床に転がり、眠る。呪いがかかったかのようにひたすら眠り、起きたらけろっとしているかも、と思ったけれど、からだもこころも変わらず重かった。

 

今日も暑かった。

夕方の光の中で、植物に水をやっては土がじゅわわっと吸水する音に耳を澄ませる遊びにしばし没頭した。

 

ふと、オペルクリカリア・パキプスの根挿しから芽が出ていることに気づいた。6月28日に親株から切り離したパワータンクを土に挿したもの。ベンレートを塗布してはおいたものの、梅雨の雨に打たれたり、うっかり水をかけてしまったりと、今思うと散々な目に合わせてばかりだった。その子が、今、ひっそりと芽吹いている。

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私の衰えた目でよく気づけたと思うほどの密やかさが、今日一番の喜びだった。