途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

野菜嫌いと車嫌い

起き抜けに弁当作り。

冷蔵庫内の、賞味期限はオーバーしてるけど火を通せばオーケーな卵、5個を使って盛大に卵焼きを作る。我が家には卵焼き器なんて素敵な物はないので、小さい方のフライパンを使用。大きなバナナみたいな物が焼き上がった。冷ましながら整形。端っこは作った人の特権としていただく。

中くらいの人は、野菜を食べない。それを重々承知の上で、弁当箱にはブロッコリーを少しだけ入れる。鷹の爪とにんにくでソテーして塩胡椒を振ったものを、小動物に与える程度の大きさにカットする。そこまでしたものを2つ。それ以上は無理らしい。彩りに難ありな状態なので、せめておかずをレタス型のシリコン製カップに入れる。

 

近所で車の防犯ブザーが鳴り響いている。かれこれ小一時間ほどにわたり、鳴ったり止んだり。持ち主は相当お困りのことだろう。かと思えば、川原で楽器の練習が始まり、どこからかうっすら子どもの泣き声も聞こえる。なんとも賑やかな休日だ。

 

洗濯機の掃除やら気重な作業をいくつかこなして、ドラッグストアに買い出しに出かける。

普段行くスーパーには置いていない、洗剤の大容量サイズの詰め替えパックを数種類買い込み、出発時にはぺたんこだったリュックがパンパンになった。手にはテッシュ箱をぶら下げて帰る。こんなでも、相変わらず車を運転しようとは思わない。楽な方に転がるタイプの人間だと自負しているが、ここだけはどうやら違うらしい。と言うより、運転した場合の精神的な疲労が大きすぎるのだ。車酔いをするから出来るだけ車に乗りたくない、という思いに近い。ほぼ、持病。

 

夕方、中くらいの人が帰宅。弁当箱に入れたシリコン製レタスについて、大ブーイング。大まかにまとめると、本物のレタスを入れられたと勘違いしてお怒り→食べようとしたら偽物だったことに気づいてお怒り、という二段構えのお怒りコースだったらしい。若者は元気だ。ひと通り聞いて、ごろごろする。

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↑黙って花を食む羊

玉乗りピエロたちの勇退と懐かしの音楽と

雨の音で目を覚ます。

午前中は土いじり。植え替え用に買っておいた培養土が足りるか足りないか微妙なところだったが、計算したかのようにぴったりと使い切れた。気分が良いので、2つで100円だった謎の植物も家移りさせようかと思い至る。ひとつはゴムの木系、もうひとつはなんの植物なんだろう・・・ヒョロいが、なかなか生命力強めなやつだ。何度か水分補給を忘れて、図らずもカッスカスの刑に処してしまったことがあるのだけれども、いつもしれっと姿勢良く立っている。だらけた姿を見せないあたり、尊敬に値する。茶色っぽくなってしまった苔玉から慎重に外して、観葉植物用の土を入れた小さめのポットへ。苔玉の上より過ごしやすければいいのだけれど。

ラジオから藤井風の「きらり」が流れる。この曲を聴くと、MONDO GROSSOだとかbirdを思い出す。ジャズ、ソウル、ボサノバ、R&B etc.いろんな要素が詰まったクラブ・ミュージック、といった具合の、20代の頃によく聴いた音楽だ。すっかり懐かしくなって、Spotifyのお世話になる。ひと昔前なら、レンタル屋さんに走るところ。便利な時代になりましたとさ。

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↑この度、玉乗りを引退された方々。

無理なものは無理

土手の草刈りが始まる。草刈機のエンジン音と青い草の匂いがベランダから流れこむ。

明日から荒天というので、重い腰をあげて夏布団を出す。冬布団をベランダから引き上げて圧縮していたところ、途中で掃除機が止まる。スイッチを入れ直しても動く気配はなく、触ってみると、本体がとても熱い。頭をよぎるのは、破壊王という不名誉な称号。

慌てて説明書を引っ張り出してきて読んでみると、コンセントを抜いて1時間待て、とのこと。不安と期待の入り混じった1時間を過ごす。

無事、息を吹き返した掃除機で2枚目の布団に取り掛かるも、先程の事態を恐るあまり、いまいち圧縮できないまま作業を終了する。

 

植物の植え替えを考えている。アデニウム・アラビカムとユーフォルビア・ホワイトゴースト。

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↑同居の珍奇な方々。

昔からバオバブとかコーデックスが好きだ。ずんぐりむっくりの姿が心を掴んで離さないのだ。愛おしい。何かやばい感情が胸から込み上げてくるあたり、狂おしい、と言ったほうがしっくりくるかも知れない。

ずっと何かに似ていると思っていたら、それは私の手だった。醜い私の手。小さい頃は、そのうちすらっとした素敵な大人の手に成長すると信じていたけど、それは叶わなかった。いつまで経っても、私の手は小さく、指は短くて、太いまま。出来ることなら、蒼井優みたいな手になりたい。「フラガール」で見事なフラを踊った指先は、「スパイの妻」でもやはり美しかった。ため息しか出ない。

無理なものは無理、とわかる年齢になった。これからも自分の手は嫌いでも、どこか親近感のある植物のことは何故か愛していくのだと思う。

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↑そんな手をちらっと。今日は近況報告がてら友だちに手紙を書いた。

 

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↑おまけ。こんな物も所持していたりします。

なにかと赤い

梅雨を通り越して、夏がやって来たかのような日差し。午後になると、ビニールカーテン的なものがぶら下がりまくっている職場は暑い。このご時世に、空調が7月にならないと入らないというシステムはクレイジーだと思う。誰かがニュースに取り上げられるぐらいハードなぶっ倒れ方をしない限り改善されないんじゃないかと愚痴をこぼすのがすっかり風物詩となっている。

今夜はスパイスカレー作るぞ。ビール(のつもりの発泡酒)もぐびぐびいくぞ。

職場にて、おすすめ本の近況報告をし合う。去り際に、とある小説の登場人物に雰囲気が似ているというお言葉をいただいた。誰が?私が。完全なる不意打ち。恥ずかしさのあまり、その本は未読だと言ってしまった。実は、読んでいる。ああ、恥ずかしい。

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↑作った!食べた!美味かった!

お酒のこと

久しぶりにお昼に外食。卓上の端末で注文しようとしたところ、酒類が見事なまでにすべて売り切れとなっていた。食事とともにグラスワインが1杯だけ飲みたかったのになあ、とやさぐれる。そして、随分あとになって、緊急事態宣言下の対応だったのではと思い至る。前回の緊急事態では、19時ぐらいまでは酒類の提供ができていたような記憶があるが、そもそも外食を滅多にしないので、その辺のことは曖昧だ。ちぇっ。

 

家にはそこそこお酒のストックがある。職場に持参するマイボトルと朝食時の紅茶以外に口にする飲み物は、基本的にお酒なので、在庫ゼロということはない。先日も発泡酒が2ケース届いて、ほっとしたところである。本当はキリンラガーが飲みたいなあと思いつつの発泡酒。その発泡酒も開けるのは、食事の時だけと決めている。

 

夕飯を支度しながら飲むのは、ハイボール。トリスはコスパ最高で、すっかり長年の習慣になっていた。ところが、数年前のホワイトデーにとある国産ウイスキーをいただいてから、視野が広がり、ちらほら浮気をするように。少しずつトリスから距離を取るようになってしまった。毎日口にしていたのが、数日に一回となり、コロナ禍になってからは、ついにうちのキッチンから姿を消してしまった。今では、家のあちこちに点在するアンクルトリスグッズから放たれる視線を避けるようにして暮らしている。

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↑現在のラインナップ。

タリスカーラフロイグは雨井さんから引き継いだもの。彼は一度飲んで満足したようだ。私はお酒について素敵に語る才能はないが、このふたつの持つ、重めのカオスみたいなのが好きだ。ハイボールを作る前にいつもひと口だけロックで飲む儀式があるのだけど、このふたつに関しては、実はふた口飲んでいる。金曜日のお楽しみ的な存在。

 

この価格にしてこの味わい深さはなかなかないよ、と勧められて購入したティーチャーズは、正直、あまり好きではなかった。とにかくアルコール特有の軽めのキン!が気に触る。カオスがやって来るのを今か今かと待ちわびて、気づけば理科室にひとりでぽつんと佇んでいるような気持ちになる。そんなわけで、ティーチャーズに関しては、ハイボール前のロックの儀式は割愛している。

 

当たり障りないグランツは、デパートでポップを見て、何となく買ったもの。三角柱っぽいボトルは意外と手に馴染むことを知った。

 

そんなこんなで、夕方からの時間帯は家でよろしくやっている。一度、職場の先輩からの突然の電話で、切り際に「あなた、夕方は饒舌なのね」との締めのお言葉を頂戴したことがある。そう、私のゴールデンタイムですが、何か?

 

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↑番外編。雨井さんが、ある日の深夜、すっと差し出してきた一品。その名はタケスカー(ネットで紹介されていて、気になっていたとのこと)。タリスカーのお池からにょきっと顔を出しているのは、たけのこの里。サクサクのクッキー生地に浸み入る洋酒、悪くないです。

季節

朝。夢を見ていて、はっとする。焦りながらの目覚め。いざ出勤という段になって、自分がこの時期に不適当なウールのセーターとこれまた出勤に不適当なジーンズを履いていることに気づいてパニック!という夢だった。無駄に疲労

 

今年もぼちぼち扇子を持ち歩こうと思いつき、開いてみたところ、思いの外、ヘリがぼろぼろになっている。そういえば、去年の時点ですでに少々気になってはいたものの、なんのこれしき、と思いつつ、ひと夏過ごしたのだった。今年は、さすがに切なさが許容範囲を超えている。本体はきれいなので、自力でどうにかならないものだろうかと、マスキングテープでの修繕に思い至るも、山あり谷ありの曲線にどのようにアプローチすれば良いのか分からず断念。世の人々は、扇子を数年ごとに買い替えておられるのか気になるところではある。

そんなこんなで、新しい扇子を購入。随分と迷ったが、色は青にした。出来るだけ長くきれいに使いたいので、ケースを自作。何年か前にかごバッグを編んだ際に余った和紙の糸で適当に編みあげる。ないよりましかな、といったところ。

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タンクトップと月

編み物のこと以外考えずに過ごす。

途中、炊飯器をセットする段で誤ってお米を少しこぼしてしまい、掃除機を登場させるか一瞬悩んだが、簡単に掃き集めて良しとした。

その甲斐あって、お昼には身頃が仕上がる。昼食と午睡を挟んで、肩のはぎと脇のとじに取り掛かることができた。脇のすくいとじは、わたり糸をひとつひとつ拾いつつの地道な作業。こんなことなら最初から前後身頃をぐるっと筒状に編んでしまえばよかった、などという雑念が生まれたり。それでも、夕食後には糸の始末をして、晴れて完成。

本来はカシミアで編むところを、家に転がっていたオーガニックコットンで編んだため、仕上がってみると、いささか重ためではある。せっかくコットンで編んだのだから、これからの季節、着倒す勢いで積極的にワードローブに取り入れていこう。

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ちなみに、今日はスーパームーンと重なった皆既月食の日。残念ながら、どんより厚い雲に阻まれて見ることができなかった。