途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

買い物

別れ、そして印象的な出会い

春は別れと出会いと言うけれど、そのどちらもすぱぱぱぱんっ!とはいかない。人も物も。 雨井さんに背中を押されて、マグカップを新調することとなった。ついに、ついに、である。しつこく愛用していたミスタードーナツ(初期)のカップは、その分厚さ故の保…

薄味の運命

どれだけひっそりと暮らしていても、驚くような出来事というのは起こり得る。 普段、中くらいの人と二人で生活していて、運転技術はペーパードライバーに毛が生えた程度、その上すっかりステイ・ホーム癖がついてしまった私の行動範囲は知れている。 雨井さ…

忘れ物注意月間

バレンタインから遅れること一週間。ようやく最後のチョコが私の元から旅立って行った。日頃お世話になりっぱなしの人にお渡しするべく用意していたが、体調不良とのことでなかなか会えずにいたのだった。ようやく、すっきり。 短いわりにイベントが多い2月…

消えてなくなる

10年来付き合いのあった洋服店が閉店することになり、雨井さんと最後の買い物に出かけた。 最初は選択肢のひとつに過ぎなかったお店が、10年の間に、私たちにとっては唯一無二のお店になっていた。そんなわけで、正直、今後洋服はどこで買えばいいのかと悶々…

困惑回遊記

かーさんから雨井さんと中くらいの人へのチョコレートが届いた。それを受け、まだまだ大丈夫、と先延ばしにしていたバレンタイン一色の百貨店へ買い物に出掛けるべく重い腰をあげた。 昔からこういったイベントは苦手である。気力体力が枯渇してしまわぬうち…

梅雨明け間近の連休

最後のお一方のお目覚めとともに、ベランダが一層にぎやかになった。思い返してみると、アデニア・グラウカは梅雨が始まる頃に、フィランサス・ミラビリスは梅雨が終わる頃にようやく芽吹いた。ひょっとすると、梅雨がきっかけになるのかも知れない。来年も…

夏の気配

通勤途中、今年初めて蝉の抜け殻を見かけた。夏はもう目前。 日焼けで痛い目にあった中くらいの人は、クラスマッチ2日目。日焼け止め持参で出掛けていった。 そして!出ベソ疑惑のあの子から、ついに新芽が出た。ちゃんと先端のあたりから。昨年までは優等生…

散髪とウイスキー

「髪を切りに行く」と同期に伝えたところ、「もう切るの!?また切るの!?」とびっくりされた。その反応こそ、びっくりだ。どこからどう見ても、伸びた分、全体的なフォルムに締まりがないではないか。 そう言えば、死んだじーちゃんは20代半ばから頭髪の過…

植欲を満たす

私の地元は、大抵のものは手に入るし、特に不自由なく暮らせる場所だ。とは言え、植物を扱うお店が少ないことに関しては、少なからず寂しさを感じている。郊外の方へ足を延ばせば、庭木なんかを扱う本格的な園芸店はある。近所のスーパーの出入り口付近には…

すったもんだにふんだりけったり

私は、カセットテープ、CD、SDと変化に富んだ音楽ライフを享受してきた世代だが、今、CDの売り上げは大幅に落ち込んでいるらしい。そう言えば、先日、たまたまタワーレコードを通り抜けたところ、昔の半分ぐらいの広さ(狭さ)になっていて驚いたのだった。 …

ケーキケーキケーキ

中くらいの人の誕生日当日の木曜日、夜遅くに雨井さんがこちらに到着。私がデパ地下で買って帰ったケーキを、無事皆揃って食べることができた。雨井さんも私も翌日は休みを取っていたので、夜遅くとも、どこかのんびりした雰囲気だった。 金曜日。何で自分だ…

恒例のアレに見舞われる

お風呂場の物干し用突っ張り棒が崩壊した。何年かごとに繰り返し起こる悲劇だ。 毎度のことながら肝心のパイプは無傷で、伸縮する部分にはめられたプラスチックが割れてしまった。この、とても小さな破損なのに致命的、という状況が私に与えるダメージは、と…

週末のこと

四国に住んでいた頃に仲良くしていた知人からメールが届いた。来月、用あってこちらに来るので時間が合えばちらりと会わないか、というお誘いだ。中くらいの人が幼稚園に通っていた頃に知り合ったのだから、もうそこそこの付き合いになる。それぞれ懲役を終…

どうする雨井さん

雨井さんの誕生日が近いこともあり、久しぶりに休日の街へと繰り出した。 欲しい眼鏡があるということで、目ぼしい眼鏡屋が4軒ほどピックアップされていたが、うち1軒は跡形もなく消えていた。最初、なくなっていることに気づかず、同じ通りを何度か行ったり…

気晴らし

曇天続きから久々の散歩日和。出発した頃には上着の前をはだけさせようと躍起になっていた寒風も、お昼近くになるとすっかり鳴りを潜めた。 毎年、何を贈ろうか悩むとーさんとかーさんの誕生日。今年は、ふたりまとめてひとつ、マッサージ機をプレゼントする…

酒とか石とか

連休中盤。 胃腸の調子が戻り、晴れてとっておきのアサヒスーパードライ生ジョッキ缶を開ける。一時は生産が追いつかず、どこにも置いてなかったのが、いまやその辺のスーパーにも箱でドカンと売られるようになった。ただ、スーパードライなパッケージが仇と…

絶望と絶食

黄金週間に突入。今年は、うまいこと有休を活用すれば、最大で10日間の連休になる。コロナ禍の2年分の鬱憤を晴らすべく、多くの人が往来するのだろう。 コロナ前まで、我が家は年に一度、夏休みを利用して九州に旅するのが恒例だった。旅と言っても、毎年同…

ステイホームでマラソンとか

寒い寒いと思う日が少なくなったような気がしている。今朝もうっすら雪が積もっていたし、寒いのは寒い。でも、カイロを貼ったり、首にとぐろを巻いた蛇のようにマフラーを巻きつけることもなくなった。温暖化のせいなのか、はたまた迫りつつある更年期のせ…

本来の姿

新しいペンケースが届いたと中くらいの人から連絡がきた。ご丁寧に写真まで添付してくれており、それを見て愕然とした。電車の中で危うく声が出るところだった。 (あたり) (はずれ) 全くの別物に見える。 今まで返品や交換を申し出た経験がなく、今回も…

猪熊デザイン

中くらいの人は、物との巡り合わせが悪い。 幼稚園の時、皆で植えたチューリップは中くらいの人のだけ咲かなかった。 小学校の修学旅行で絵付けした湯呑みは、見事なまでに粉々の姿で届いた。 下ろしたての靴が、その日のうちに壊れたことが2回ぐらいある(…

残念な出来事

もともと買い物に出掛けるのが好き、あれこれ実際に見て選ぶのが好きという性分の私が、こんなご時世なのもあって、ネットショッピングをちょくちょく利用するようになった。届くまでに少々時間がかかったり、受け取りのタイミングにやきもきしたりもするが…

季節

朝。夢を見ていて、はっとする。焦りながらの目覚め。いざ出勤という段になって、自分がこの時期に不適当なウールのセーターとこれまた出勤に不適当なジーンズを履いていることに気づいてパニック!という夢だった。無駄に疲労。 今年もぼちぼち扇子を持ち歩…

束の間の散策

大移動の翌日。みんな揃ってのんびり朝寝坊。ふたりで出かけて来てもいいよ、という中くらいの人の言葉に甘えて、雨井さんと近くの倉庫街まで歩く。海が近づくにつれ、前に進むのが難しいぐらいの強風に襲われる。大の大人ふたりで、あーれー!だの、カツラ…

充電不良の朝に

昨夜はなかなか眠気が訪れず、最後に見た時計の針は3時前を指していたような気がする。情け容赦ないアラームの音で目を覚まし、ずるりとベッドから抜け出したのが今朝の5時半のこと。「今日が休みだったなら」と何度も何度も唱えながら、朝の支度をする。 毎…

軽やか

10年そこそこ続いている文通のお相手が占い師さんであることに驚いたのがお正月。その方のサイトで、生年月日を基に出てきた私のキーワードが「軽やか」だった。それが頭の片隅に残っていたのか、先日購入したワンピースはピンク。背中のリボンに心を絡めと…