途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

やはり、まだ中くらい

ようやく、ようやく、中くらいの人の高校生活がスタートした。長い春休みが終わって、本人は悲しみ、私はほっとしている。

 

昨日は、入学式に参列した。前回の入学説明会の時点では、それぞれ出身中学の制服を着ていた生徒らが、皆揃って同じ制服、同じ上靴で入場して来たのを見て、あぁ新たな学校生活が始まるのだなあと実感。東京のあたりでは、入学式までに制服が間に合わない事例が多発していると聞く。気を揉んでいらっしゃる方も多いだろう。皆さんの元に早く届きますように。

コロナ禍のため、国歌・校歌はスピーカーから流されるのみ、来賓・在校生の祝辞は割愛されて、式はさくさくと終了。PTA入会式の後、ホームルームにて細かな説明を聞いた。

途中、隣の生徒同士でフリートーク的なことをせよ、という時間があった。気の利かない中くらいの人の動向が気になり、さりげなく目を向けてみると、隣の女子が率先して話しかけてくれていた。彼も何かしら受け答えしていたようだ。何を話していたのかまでは聞こえなかったけど、女子は大人だなぁと感心せずにはいられなかった。努めてつくるよそいきの笑顔が、なんと言うか、健気で、眩しい。普段、唯一絡む若者が、最高に若者らしくない中くらいの人なので、若いとは、こういうことなのか!と、しばらく目が離せなくなった。

最後に、時間の無駄だのどーだのと嫌がる中くらいの人を校門の記念撮影スポットの列に並ばせて、写真を撮った。とても迷惑そうな顔で写った写真を家族に送ることになった。中くらいの人が大人になるのは、まだまだ先になりそうだ。