途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

安定のカオス

気づけば、ここのところ、日記が中くらいの人色を強めている。もともと育児書や子育て日記の類いには興味がないのに、このまま中くらいの人の成長記録みたいになったらどうしよう。個人的には、ちょっとした異常事態だ。こんなところに溢れてしまうほど、この春は中くらいの人まみれの日々ということなのだろう。

昨日は、中くらいの人の誕生日だった。16年のうちの13年を3人で過ごし、2人で暮らすようにになって3年が経った。年数は違えど、甲乙つけ難いほど、濃厚な毎日であった。

昨日は、中くらいの人にとって「今まで生きてきた中で、最低最悪の誕生日」だったのだそう。このフレーズは、今までに何度か聞いたことがあるので、記録を更新中といったところなのだろう。

夕飯の支度の途中で、中くらいの人が帰宅。近くの書店まで、一緒にノートを買いに行って欲しいと言うので、時間指定の配達が届くのを待ってから出掛けることに。この時点ですでにちょっと面倒臭いなあ、と思っていたら、「先にご飯食べたい」などと言い出すわ、電話は掛かってくるわ、突然の失せ物探しは始まるわ、カオスとしかいいようのない状況に陥った。

ちなみに、失せ物というのは、小学生の頃に使っていた裁縫セット。家庭科の授業で入用なんだとか。「捨てていないとしたら、絶対ここ!」というポイントになかったから、捜索範囲は一挙に家中に拡大した。見つからなかった場合、裁縫セットなどという物をどこで入手できるのか考えて、変な汗も出た。手芸店で、子ども向けの裁縫セットなんぞ見かけたことはないような気がするし、ネットで注文するにはもう日にちがない。とりあえず、捜索は一旦やめて、とてつもなく絶望的な気持ちでノートを買いに出掛けた。

夜風にあたったのが功を奏したのか、帰り道で絶望の只中に光を見出した。家にたどり着いてから、ひらめいた箇所を探したら、裁縫セットはあっけなく姿を現した。ああ、よかった。

そんな調子でいっぱいいっぱいだったため、誕生日らしいことを一切しないまま一日が終わってしまった。一日遅れで、今日、ケーキを買って帰った。

週末に所用で出かける予定があるので、その時に何か美味しいものを食べに行こう。そうしよう。