途方に暮れなずむ

途方に暮れていたり、いなかったり。

2021-01-01から1年間の記事一覧

眠気

夜中、雨の音に気づき、慌ててベランダの洗濯物を取り込む。朝までは降らないかと思っていたが、甘かった。もはや浴室乾燥に方針転換する気力はなく、そのまま部屋干しとする。扇風機を洗濯物に譲るか否かで少し悩んで、結局、今季初めてのエアコンを稼働し…

神も仏もない

道尾秀介『雷神』読了。 埼玉で小料理店を営む藤原幸人の元にかかった一本の脅迫電話。彼は、30年前と15年前の二度に渡り、あまりにも辛い過去を抱えていた。そんな彼がようやく手にした平穏な日々に、突如さす暗い影。愛する一人娘・夕見を守るため、捨てた…

大丈夫だよ、のび太くん

真夜中に叩き起こされる。 何事かと思えば、中くらいの人が、大事な書類を書き損じてしまったと言う。あらかじめ、修正は厳禁、とされている書類。提出期限は、すでに日づけがかわっているので、今日。寝ぼけていた頭に一気にたくさんの情報が流れ込む。回路…

坂の途中で立ち止まる

体調、下り坂。寝不足なのもあって、どうにかこうにか一日をやり過ごしたという感覚しかない。普段できていることができず、そんな自分を不甲斐なく感じる。こんな風に気分が沈むことが増えた。決してこれから先がずっとこうだなんて思わないけど、「また普…

野菜嫌いと車嫌い

起き抜けに弁当作り。 冷蔵庫内の、賞味期限はオーバーしてるけど火を通せばオーケーな卵、5個を使って盛大に卵焼きを作る。我が家には卵焼き器なんて素敵な物はないので、小さい方のフライパンを使用。大きなバナナみたいな物が焼き上がった。冷ましながら…

玉乗りピエロたちの勇退と懐かしの音楽と

雨の音で目を覚ます。 午前中は土いじり。植え替え用に買っておいた培養土が足りるか足りないか微妙なところだったが、計算したかのようにぴったりと使い切れた。気分が良いので、2つで100円だった謎の植物も家移りさせようかと思い至る。ひとつはゴムの木系…

無理なものは無理

土手の草刈りが始まる。草刈機のエンジン音と青い草の匂いがベランダから流れこむ。 明日から荒天というので、重い腰をあげて夏布団を出す。冬布団をベランダから引き上げて圧縮していたところ、途中で掃除機が止まる。スイッチを入れ直しても動く気配はなく…

なにかと赤い

梅雨を通り越して、夏がやって来たかのような日差し。午後になると、ビニールカーテン的なものがぶら下がりまくっている職場は暑い。このご時世に、空調が7月にならないと入らないというシステムはクレイジーだと思う。誰かがニュースに取り上げられるぐらい…

お酒のこと

久しぶりにお昼に外食。卓上の端末で注文しようとしたところ、酒類が見事なまでにすべて売り切れとなっていた。食事とともにグラスワインが1杯だけ飲みたかったのになあ、とやさぐれる。そして、随分あとになって、緊急事態宣言下の対応だったのではと思い至…

季節

朝。夢を見ていて、はっとする。焦りながらの目覚め。いざ出勤という段になって、自分がこの時期に不適当なウールのセーターとこれまた出勤に不適当なジーンズを履いていることに気づいてパニック!という夢だった。無駄に疲労。 今年もぼちぼち扇子を持ち歩…

タンクトップと月

編み物のこと以外考えずに過ごす。 途中、炊飯器をセットする段で誤ってお米を少しこぼしてしまい、掃除機を登場させるか一瞬悩んだが、簡単に掃き集めて良しとした。 その甲斐あって、お昼には身頃が仕上がる。昼食と午睡を挟んで、肩のはぎと脇のとじに取…

霧中

霧雨の月曜日。傘をさしつつも、満遍なく細かな雨粒を浴びながら出勤する。 毎朝聴いているラジオが、私にはいささか眩しすぎて、くらくらする。例えば、環境問題に取り組んでいる人だとか、誰もが暮らしやすい世界を作ることに尽力している人だとか。とてつ…

週末まとめ

天気良しな週末。来るジメジメシーズンに向け、家のあれこれ。まずは、エアコンのフィルターをきれいにする。それから、寝具カバー類を洗濯。ついでに、布団を夏物に替えようかと思いついたが、これは先延ばしとする。 先週、金曜ロードショー「タイタニック…

大人のふて寝

入浴中、耳に水が入る。 じっとしていればそれほど気にならないが、頭を動かすと何やらぞわぞわと不快な感じがする。 寝る段になって、不届きものめ、観念せい!とばかりに横を向いてとんとんと頭を振ってみるも、一向に出てくる気配はない。綿棒で吸い取る…

Go to したい場所

仕事帰り、街角でGo toイートだかトラベルだかの貼り紙を見かけた。そのどちらとも関わったことがないので、今まで特段気に留めることはなかったが、なんだか懐かしいような気持ちになる。ああ、そういうのあったよね、と。随分昔のことのようだ。 ちなみに…

梅雨の中休み

緊急事態宣言の発出に伴い、今週から週に2日、在宅勤務となった。通勤電車の乗客も以前より少なくなったような印象。混雑しているのは変わりないけど。 週明け初日の月曜日は、朝から職場が大荒れだった。静まり返った中で、怒鳴り散らす人。あまりのことに…

蒸す

外は、糸のように細い雨が降り続いている。 外干しの方が断然気持ちいいのになあ、とぶつぶつ言いながら、洗濯物を浴室に閉じ込め、乾燥機任せにする。それから、部屋の窓を少しだけ開けて、空気を入れ替えを。この行為は、空気の入れ替えと湿気の招き入れの…

梅雨入り

昨年より26日も早い梅雨入り。 コロナの感染拡大の勢いが増し、雨井さんとはまたしばらく会えそうにない。「ランニングの途中、神社に立ち寄り、あなたと中くらいの人の健康をお願いしました」というメッセージが届き、ありがたいけれど、淋しい気持ちでいっ…

節目

ここのところ、仕事が立て込んでいる。 帰宅しては、どうにかこうにかその日の家事をこなし、寝る。そういうのを繰り返して、その他のことが入り込む余裕のない日々。天気はいまいちで蒸し蒸しなのに、自分はなんだか渇いていてかっすかす。ちなみに、無いの…

昔話

中くらいの人が新しいゲームを買った。もう何作も続くシリーズものの最新作だ。 プレイしながら、「過去のゲームはどんな感じだった?」とかあれこれ訊いてくるので、適当に流していたら、「昔のやつ、やったことあるって言っとったじゃん」などと思いの外突…

ヒトまっしぐら

情報番組にて。若者の行動範囲をどのようにして制限するかという問題について、若者文化の専門家という人が、「ちゃんと家にいたらポイントが貯まるアプリとか、3食すべてデリバリーを頼んだらポイントが貯まるアプリを開発したらいい」といった内容の提案を…

デオキシリボ核酸というらしい

『筋読み』読了。 第16回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞作品。 女性モデル殺害の罪で出頭し、起訴目前の商社マン。同じ頃、交通事故に遭った直後に現場から連れ去られた少年。このふたりが同じDNA型を持つことが判明した。殺害現場で証拠として採取…

あとは若い方々にまかせて

『夜は短し歩けよ乙女』読了。 知人に勧められて読んでみたものの、ファンタジーが苦手な私には入り込めない世界観。空を飛んだり、3階建ての電車が登場しても、怯まないハートと柔らかなアタマが求められる。 終始ガラス越しにカオスな作品世界を眺めるも、…

胸を焦がす

当分終わらないんじゃないかと思っていたゴールデンウィークがさよならを告げ、さっさと去っていった。恨めしいまでの逃げ足のはやさ。寂しい。 最終日の昨日は、たくさんの洗濯物を持ってウロウロしたり、ローズマリーの植え替えをしたり、夏糸をほどいたり…

陰の功労者

留守中の自宅で、ひっそりと進行していたプロジェクトの話。 少し前に遡るが、ここ数年、欲しい欲しいと思いつつも出会いに恵まれず、おあずけ状態にあった白い靴をついに購入した。出会ったのは、ナローな子。普段よりワンサイズ上げてもなお、甲高幅広の厄…

ただいま

小さな部屋で、きゅっと小さくまとまって過ごした4日間もついに最終日を迎える。名残惜しそうな様子の中くらいの人を宥め賺しつつ、10時頃に雨井さんの家を出発する。 ふたたび骨付鶏が食べたいと言う中くらいの人の熱い要望に応えて、往路と全く同じルート…

束の間の散策

大移動の翌日。みんな揃ってのんびり朝寝坊。ふたりで出かけて来てもいいよ、という中くらいの人の言葉に甘えて、雨井さんと近くの倉庫街まで歩く。海が近づくにつれ、前に進むのが難しいぐらいの強風に襲われる。大の大人ふたりで、あーれー!だの、カツラ…

奇妙な展開

白紙だった連休の予定が、突如、色づく。 中くらいの人が雨井邸に行きたいという強い意志を表明したため、一旦こっちに来た雨井さんを駅まで迎えに行き、その足で3人揃って雨井邸に向かうことに。蜻蛉返りの雨井さんの総移動距離は、およそ600km。最初は冗談…

ゴールデンな出来事

5時半。筋肉痛の続く足をずるずる引きずって起きる。 テレビをつけると、映し出されたのは、いつものニュースではなく、美しい滝。世は黄金週間。語り手の男性たちが何やら楽しげにお喋りしている。 朝食をとっているあいだにニュースが始まる。ローマは土日…

月がとっても綺麗ですね

山田詠美『血も涙もある』読了。 有名料理研究家であり師匠でもある沢口喜久江とその夫・太郎のあいだにするりと入り込んだ助手の桃子。「私の趣味は人の夫を寝盗ることです」という書き出しから始まり、lover, husband, wifeの3つの視点を順繰り3周、people…